プリザーブドフラワーの歴史とメーカーごとの特性

プリザーブドフラワーの歴史

プリザーブドフラワー加工は、20年以上前に取り入れられ、当初は生花や葉にグリセリンを吸わせ、枯らさず保存させるという、自然の色をそのまま活かす加工方法でした。

その後のベルギーで加工技術の開発が進み、色を吸わせたカラフルなプリザーブドフラワーが誕生しました。

プリザーブドフラワーの誕生

プリザーブドフラワーを最初に開発したのはフランスのヴェルモント社。ドイツのベルリン大学とベルギー・ブリュッセル大学と共同研究を10年かけて行われ、1887年に世界初のプリザーブドフラワーを発表されました。

1991年には「長寿命の切花製法」として世界特許認定を取得。

それまでは考えられない“生花が枯れない”ということと、カラーバリエーションが豊富で様々なアレンジメントが可能になったことから、クリスチャン・トルチュ氏やケネス・ターナー氏などヨーロッパの著名なフラワーアーティストたちが取り入れ始めたこともあり、瞬く間にヨーロッパ全土に広まりました。

プリザーブドフラワーの生産のほとんどが赤道に近い国で行われています。

理由は2つ

①温暖な気候により、クオリティの高い花が安定して生産出来る。

②人件費が抑えられる。

プリザーブドフラワーの主要メーカーと特徴

①ウ”ェルモント

http://www.vermont.jp/index.html

プリザーブドフラワーの開発に初めて成功させたメーカーです。

現在は、ケニア(アフリカ)の花を漂白なしで生花の特徴をできる限り生かした製造を行っています。

ウ”ェルモントのローズは、大きな巻きでフリルのような花びらで、ガクが無く硬い茎で壊れにくいのが特徴です。乾燥すると花びらが縮れることがあります。

②ウ”ェルディッシモ

http://www.verdissimo.co.jp/

1988年に製造販売を開始した老舗メーカーです。

エクアドル等で生産し、新鮮なまま工場で加工。独自のブリーチ技術を持ち花色を自由に加工出来るのが特徴で、供給量は世界一と言われています。

カラー、サイズが豊富で発色が良く、ソフトな質感です。茎は柔らかめでワイヤリングはしやすいのが特徴です。

③フロールエバー

https://www.florever.co.jp/

漂白をせず、着色には食料品や医薬品、衣料品に使われる安全なものを使用しているのが特徴です。

品質管理がしっかりされておりハイクオリティーを保っているメーカーです。

花びらの瑞々しさに優れており、巻きも美しく、アレンジ後も持ちが良く、茎もしっかりしているので扱いやすいです。

④大地農園(おおちのうえん)プリザービング

https://www.ohchi-n.co.jp/

2003年に日本で初めて自社開発し販売を始めたメーカーです。花材は世界各国から輸入しています。

日本人好みのカラーバリエーションで、巻きも美しく、茎が柔らかくワイヤリングがしやすく、商品も多彩で魅力的なメーカーです。

⑤プリマウ”ェーラ

http://www.primavera-jpn.com/index.html

1991年にエクアドルでウ”ェルモントの製造拠点としてスタート。その後、モノ・インターナショナルと共同開発し、プリマウ”ェーラとなりました。

なるべく漂白剤に頼らない方法で、シックな味わいが特徴で、他社にはないカラーバリエーションが揃っています。茎がパッケージに固定されているため、取り出す際には注意が必要です。

⑥ロザウ”ィ

http://www.rosavie.jp/

※現在開けないようです。

コロンビアとケニアで育てられた花を使用し、それぞれのラインがあり、安心サポートなどのサービスも行っているメーカーです。

淡い色が多く、比較的安価なのが特徴です。

⑦アモローサ

https://amorosa.jp/

エクアドルのアモローサ農園は生産と加工工場が同じ場所にあり、最高級品質のプリザーブドフラワーを生産されており、高級ブランドとして有名なメーカーです。

ベルベット調で光沢があり、厚みのある花びらで、発色が群を抜いて美しく褪色も遅くクオリティがとても高いのが特徴的です。高価ですが、1輪だけでも存在感があります。

⑧南原農園(みなみはらのうえん)プリハナワールド

http://www.kiribana.net/

鹿児島県のメーカーで、プリザーブドフラワーの事業は2008年に参入したメーカーです。

新しい花材の開発を行なっており、プルメリア、胡蝶蘭、ジャスミン、チューリップ、鈴蘭、リーフ、四葉のクローバーやひまわりも手がけており、他社にはない商品が魅力のメーカーです。

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